通販荷物の受取、非対面への移行進む=JADMA調査
日本通信販売協会(JADMA、粟野光章会長)はこのほど、「第30回全国通信販売利用実態調査報告書(2022年/通信販売の利用実態)」を公表した。受取方法では、非対面による受け取りへの移行が年々進んでおり、とくに置き配や個人用宅配ボックスの利用実績や利用意向が高まっている。
昨年1年間で最も利用したことがある受取方法では、「対面/自宅」が74・9%で最多だったものの、前回調査(21年6月公表)の79・3%からは5pt近く下落。次に多かったのが「非対面/その他(置き配など)」で6・7%で、前回の4・3%から2・4ptの上昇となった。3番目に多かったのは「非対面/個人用宅配ボックスや宅配バッグ」で2・9%となり、前回から1・4pt上昇した。
今後最も利用したい受取方法でも、非対面を選ぶ傾向が強まっている。最多は引き続き「対面/自宅」で65・3%だったが前回からは2・9ptの低下。続いて「非対面/その他(置き配など)」が11・2%となり、前回から3・1pt上昇し2ケタとなった。「非対面/個人用宅配ボックスや宅配バッグ」は3番目に多く、前回から1・0pt上昇の6・2%だった。なお、受取方法として非対面を選ぶ傾向は女性に強く、30代女性で「非対面/その他(置き配など)」を選ぶ率は22・9%と全体(11・2%)の2倍以上となっている。
通販の利用予定や利用頻度が減少
通信販売の短所については、「実際の商品も見て購入できない」が69・6%で最多。「配送料・手数料がかかる」が44・5%で続くが、前回の48・1%からは低下した。配送料がかかることを敬遠する傾向は女性に強く、とくに15~19歳の女性では63・6%に達した。また、通信販売で商品を選ぶ際に参考にする情報では、「口コミの内容」(46・7%)、「会社・ブランド」(46・0%)に次いで「送料」が41・3%となった。
今後の通信販売の利用予定では、「利用する予定がある」が37・5%となり、前回の42・9%を下回った。「予定はないが、利用してもよい」を含めた率は72・8%となり、前回から1・9ptの減少となった。さらに通信販売を利用する予定がある人に利用頻度の意向を聞いたとこと、「増える」「やや増える」の合計が25・1%にとどまり、前回の30・9%から5・8pt低下した。
(2023年6月15日号)