6割が宅配ボックスの利用に消極的=JADMA
日本通信販売協会(JADMA、粟野光章会長)はこのほど、「第28回全国通信販売利用実態調査報告書(2020年/通信販売の利用実態)」を公開した。これによると、個人用宅配ボックスの利用意向について「利用したいと思わない」が全体の59・4%を占め、約6割の人が宅配ボックスの利用に消極的なことが分かった。一方、男性30代と女性30代以下は「利用したい」が45・8%以上に上り、全体を11・7pt以上上回った。
「利用したい受取り方法」は「自宅」が8割弱
「利用したことがある宅配便や郵便物の受取り方法」について、「自宅」を選択した人は92・2%と最も多く、次いで「置き配など」が12・3%、「コンビニ」が9・1%、「配送会社直営店」が6・3%、「個人用宅配ボックスや宅配パック」が4・5%だった。20代と30代の女性は、「置き配など」、「コンビニ」、「個人用宅配ボックスや宅配パック」での受取りが全体より10pt以上高かった。
「今後最も利用したい受取り方法」では、「自宅」が77・2%、「置き配など」が5・1%、「個人用宅配ボックスや宅配パック」が4・6%。「昨年1年間で最も利用したことがある受取り方法」と比べると「自宅」は6・9pt減少し、「置き配など」が2・1pt増、「個人用宅配ボックスや宅配パック」が3・4pt増加した。コロナ対策として、非対面での受取りニーズが拡大していることが伺える。
「通信販売の短所」の問いでは、「配送料・手数料がかかる」と回答した人が48・1%。「実際に商品を見て購入できない」(65・8%)に次ぐ2番目の水準となったものの、前回調査から5・7pt減少した。また、男性50代と女性20代は全体の数値を10pt以上上回った。「最も短所だと思うもの」で「配送料・手数料がかかる」を選択した人は、前回より0・3pt増の20・2%。「今後の通信販売の利用予定」について、20・3%が「利用したいと思わない」と回答し、男女ともに70代が35%を超えた。
なお、通信販売の利用経験がある人は74・5%となり、前回調査から20pt減少した。一方、新型コロナウイルス感染症をきっかけに通信販売を利用した人は、男性15~19歳と女性20代が9・1%で最も多く、全体でも2・1%だった。
同調査は21年1月30日~2月11日にかけて、全国の15~79歳の男女1200人を対象に実施したもの。調査員による個別訪問留置調査で行った。
(2021年6月17日号)