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セイノーHD、処方薬の即時配送サービスを開始

2021.01.07

セイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市、田口義隆社長)は12月26日、調剤薬局などから処方薬を患者の家庭に即時配送する新サービスを開始すると発表した。ココネットやGENieなど傘下のラストワンマイル関連のグループ会社の配送インフラを活用するもので、最短2時間程度での配達を実現する。今月から神戸市や東京23区内でサービス提供を開始し、早期の全国展開を目指す。

新サービスの名称は「ARUU(アルー)」。コロナ禍で医薬品配送の需要が拡大する中、2020年6月から札幌市や小樽市の一部エリアで、ミライシアホールディングスと実証実験を行い、患者と薬局の双方から好評だったことを受け、本格的にサービス展開することを決めた。

配送を担当するのは、ココネットやGENieなどラストワンマイル配送を担っているグループ会社で、通常、買い物弱者対策として食料品配送や買い物代行などを行っている「ハーティスト」と呼ばれるスタッフが行う。セイノーHDでは19年から狭商圏での宅配シェアリングプラットフォーム「スパイダーデリバリー」を活用して、狭域内で複数のオーダーを一括受注し効率的な配送指示や配送ルート選択が可能となっており、こうした配送プラットフォームを活用して処方薬の効率的な配送を実現する。

サービスでは、薬剤師による服用指導後、最短2時間で届けることが可能となる。患者側にとっては、薬局での待ち時間の解消や人との接触リスクの低減、移動にかかる労力などが解消できる。また、薬局側では、自社スタッフでの配送にかかる労力やコストの削減、患者へのアプローチの拡張などが可能となり、地域の「かかりつけ薬局」としての貢献が可能になる。

今月から、神戸市でI&Hと、東京23区内を対象にミナカラと提携して同サービスを開始。今後は調剤薬局やドラッグストアと連携しながら早期の全国展開を目指していく。
(21年1月7日号)


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