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第一貨物が東京、山形の2大支店を移転新設

2020.07.28

第一貨物(本社・山形市、米田総一郎社長)は21日、新たな設備投資計画の概要を発表した。同計画は「東京プロジェクト」の名称で同社の2大旗艦支店である「東京支店」の移転新築と「山形支店」の統合移転を中心とした施設整備を実施するもの。2支店の整備をはじめ、東京の社宅の移転新築、東京整備工場と埼玉整備工場の統合移転・新築、埼玉の八潮社宅の建て替えなどを総合的に行う。同PJにより約半世紀におよぶ施設の老朽化を解消するとともに、職場・住環境の改善による採用競争力強化につなげる。投資総額は約280億円。

同社では同PJを第12次中期経営計画(2019~21年度)の柱に位置付けており、現・東京支店や社宅の売却益などを最大限活用する。新・東京支店の取得では建物の2階部分を区分所有とするスキームを活用。それにより、ほぼ借入金を増やさない形で計画達成を可能にする。

新・東京支店(東京都江東区塩浜)は江東区東雲にある現・東京支店から約2㎞の場所に建設する大型物流施設内に移転する。敷地面積は約3万6882㎡で建物は7階建てのプレキャストプレコンクリート構造で免震構造。同社は7フロアのうち2階部分を区分所有し、新拠点として活用していく。竣工は21年1月予定(写真)

新・山形支店(山形市)は市内3ヵ所に拠点が分散している現・山形支店を1ヵ所に統合移転することで効率性を高める。敷地面積約3万9659㎡、延床面積約2万459㎡で建物は2階建て。1階部分の荷捌場は完全インドア構造として寒冷地での作業性向上を図る。2階部分は一時保管スペースとして活用する。3階建ての管理棟を併設し、竣工は21年9月予定。

さらに、従来、東京・埼玉の2ヵ所に構えていた整備工場を統合し、新・東京整備工場(埼玉県吉川市)を新設。敷地面積約9131㎡、延床面積約2404㎡の規模で整備場は9ストール設備するほか、完成車検場や屋内洗車場を設ける。最新鋭設備の導入で業務効率向上を目指す。竣工予定は21年4月予定。

採用力強化の観点から社宅整備も推進。現・東京社宅を江戸川区に移転・新築し、住環境などを改善する。新・東京社宅は現・東京支店から10㎞の距離に位置する。また、埼玉県八潮市の社宅を新たに建て替え、新・八潮社宅とする。新・東京社宅は20年9月、新・八潮社宅は21年4月に竣工の予定。
(2020年7月28日号)


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