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日本通運が札幌倉庫で出荷準備作業を自動化

2019.07.11

日本通運(本社・東京都港区、齋藤充社長)は7月から、札幌支店の倉庫(札幌市白石区)で、自動フォークリフト(AGF)とオートレータ(自動垂直昇降機)の連携による自動化システムを本格稼働させた。翌日の出荷準備のために夜間・早朝に行っていた有人フォークリフトによる出荷前作業を、作業員が帰宅した夜間にAGFとオートレータによる連携で完全自動化したもので、倉庫内作業の生産性向上を実現した。

物流現場では、ドライバー不足に加え、倉庫におけるフォークリフトオペレーターや構内作業者の不足も顕在化している。このため、同社のロジスティクスエンジニアリング戦略室では、2017年から豊田自動織機、日通商事と連携して、食品や飲料の共同配送拠点となっている新札幌物流センターで、既存倉庫でも実現可能な自動化技術を活用した作業省力化について検討してきた。

その結果、出荷作業の前工程において、AGFとオートレータを連携させることで自動化が可能と判断し、18年度以降、AGFの導入を前提とした保管レイアウトの変更などを進め、今回本格稼働したもの。

具体的には、作業員が帰宅した夜間に、各階に配置したAGFとオートレータが連携し、各フロアにパレット積みされた出荷予定貨物を1階出荷待機場所まで自動で移動する。また、日中の入出庫が集中する時間帯に、オートレータで各階に到着した貨物の荷受けをAGFが行うことで、オートレータ上での滞貨を解消し、倉庫内での縦持ち時間の短縮を実現する。

今回、新たに導入したのは豊田自動織機製のAGF4台で、このほか既設の荷物用エレベータ1基をオートレータに更新した。
(2019年7月11日号)


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