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ドライバー拘束時間短縮へ構内ミルクラン=コマツ物流

2018.12.06

コマツ物流(本社・横浜市神奈川区、高橋康社長)では、トラックドライバーの拘束時間を短縮するため、構内物流の改善に取り組む。コマツ大阪工場(大阪府枚方市)で、トラックの荷受け場所を集約し、コマツ物流がミルクラン方式で牽引台車により構内各エリアへ納入する仕組みを導入。トラックの構内滞在時間を大幅に削減できるほか、納入作業を内製化することで各種作業データの収集・分析をしやすくなり、さらなる改善につなげられる。

一極集中荷受け体制を構築

コマツでは毎年12月から1月にかけて、翌年度の生産計画を立てる。2018年度は大阪工場で増産が計画され、また、改善基準告示に基づくトラックドライバーの拘束時間遵守を荷主としてサポートするため、構内物流改善プロジェクトを3月に発足した。
従来、納品のトラックが構内複数箇所を回って荷下ろしなければならないなど、構内でのドライバーの拘束時間が長くなることがあった。そこで、構内に点在している荷下ろし場所を集約し、一極集中荷受け体制を構築することとした。

構内各エリアへの納入業務をミルクラン方式でコマツ物流にシフトするにあたり、牽引台車を導入。台車は花岡車輌製(自重500㎏、最大積載重量1500㎏)で、通路幅が狭い構内でも、牽引車の軌跡通りに運行する追従性に優れた4WS仕様となっている。

作業分析支援ツールを導入

また、構内での付帯作業を簡単かつ合理的に把握するツールとして日通総合研究所の「ろじたん」を導入。作業員がスマホの画面に表示される作業項目をタップするだけで、作業時間データ等を収集できる分析支援ツールで、牽引車の運転手や納入作業者が携行して運用する。
牽引車2台、台車8台を購入し、10月から納入作業の取り込みを開始。1台の牽引車に3台または2台の台車を牽引させ、運用する。「ろじたん」を活用し、11月の1ヵ月間の作業データを収集し、分析を基に人員配置の最適化などに役立てる。

納入作業取り込みさらなる改善へ

「従来、複数箇所での荷下ろし作業や各荷下ろし場所での待機などドライバーの拘束時間が長くなっていた。集中荷下ろし場所からフォークリフトでなく、牽引台車を利用することで効率的に輸送できる」と西日本物流部改善チームの田井洋平チーム長は話す。
構内におけるドライバーの拘束時間が長かったサプライヤーの貨物から先行的に取り組み、対象を拡大する。ドライバーが代行していた納入作業をグループに取り込むことにより、作業分析のツールを導入するなど改善が進めやすくなるメリットも見込まれる。
(2018年12月6日号)


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