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エア・ウォーターが厚木に「低温物流+製造」の複合施設

2018.10.09

エア・ウォーター(本社・大阪市中央区、豊田昌洋会長CEO)は、神奈川県厚木市に低温物流センターとチルドデザートなどの工場機能を一体化させた複合施設を建設し、1日から稼働を開始したと発表した。低温物流センターの運営はグループの物流子会社である東日本エア・ウォーター物流が担当。工場は、グループ会社で菓子類を製造・販売するプレシアが本社工場として運営する。

今回稼動した複合施設(神奈川県厚木市戸室5‐32‐1)は社有地に建設したもので、施設は地上6階建て・延床面積約2万3394㎡。総投資額は約90億円(プレシアの生産設備投資額24億円を含む)。このうち東日本エア・ウォーター物流が運営を担当する「厚木低温物流センター」は1・3階部分で、延床面積約1万3000㎡。冷凍・冷蔵倉庫機能を備える。
5・6階はプレシアが本社工場として活用し、洋生菓子や焼き菓子などを生産する。既存の2工場(湘南・厚木)の生産機能を集約したもので、最新鋭の生産ラインによる省人化やチルド製品の充実を図った。また、厚木低温物流センター内にも製品の保管スペースを設置することで、製造~物流の効率化を実現した。このほか、2・4階は東日本エア・ウォーター物流とプレシアが事務所として活用する。

エア・ウォーターでは現在、将来に向けた事業成長において物流が重要との判断のもと、グループ物流一元化を最優先課題に掲げ、グループの全事業領域を対象に物流体制の見直しを進めている。この中でも、成長分野のひとつである農業・食品事業を最大の注力分野としている。

今回の低温物流センターの新設は、そうした方針に基づき、大消費地をターゲットにしたグループ食品物流の中心拠点として整備したもので、プレシアの工場機能を併設することで、製造から在庫、配送までを一貫して効率化できる体制を構築した。

また、高度な温度管理が求められる食品物流について、同社の高圧ガス輸送で培った定低温技術の優位性があることから、2013年に札幌市、14年に岩手県釜石市に低温物流センターを稼働させるなど積極的な事業拡大を進めている。今後は食品業界での共同物流も視野に、さらなる事業拡大を図っていく。
(2018年10月9日号)


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