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日本郵便/トールが「JPトールロジスティクス」設立

2018.10.04

日本郵便(本社・東京都千代田区、横山邦男社長)は、トールホールディングスと合弁で日本国内でのコントラクトロジスティクスを中心としたBtoB事業を展開するための新会社「JPトールロジスティクス」を1日付で設立した。トール社が海外で展開しているコントラクトロジのノウハウを活かし国内で企業間物流事業を拡大する。9月28日の会見で日本郵政の長門正貢社長は「10年後に売上高1000億円、将来的には5000億円を目指したい」と述べた。

JPトールロジスティクスの資本金は173億円で、日本郵便とトールグループの折半出資。主な事業内容は航空運送代理店、利用航空運送事業、貨物自動車運送事業など。社長には日本郵便の小野種紀専務執行役員が兼務で就任し、副社長には今年6月まで日本郵便常務執行役員として郵便物流事業を担当していた津山克彦氏が就任した。
日本郵便は今年5月に公表した日本郵政グループの中期経営計画の中で、日本国内におけるBtoB物流事業の拡大に向け、トール社のノウハウを活用してコントラクトロジスティクス事業を立ち上げる計画を打ち出しており、今回の新会社設立はそれを受けたもの。
具体的には、トール社が豪州やその他海外で手掛けている顧客の日本法人などを対象に、日本発着の企業間物流を手掛けていく。国内に倉庫や物流センターを建設し、保管や在庫管理などの事業も展開していくことも計画している。トール社からはコントラクトロジに精通した役員2名を派遣する。

10年後に売上高1000億円目指す

長門社長は会見で「買収したトールとのシナジーがないと言われてきたが、海外の成長を取り込んで国内外で一貫したソリューションを提供する総合物流事業を展開することで、シナジーが生まれる」と述べたほか、「国内の競合プレイヤーの状況をみると、売上高1000億超で一定の存在感を示すことができ、5000億円超でメジャープレーヤーとみなされる。JPトールは10年後をメドに1000億円、将来的には5000億円の売上高を目指して事業を展開していく」と語った。
(2018年10月4日号)


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