【物流会社決算】物流大手2Q業績は全社が増収、8割が営業増益に
陸運・倉庫を中心とした物流大手の今期中間業績は、全社が増収となった。営業利益ベースでは約8割が増益。国内荷動きの回復や米国・アジア向け輸出需要の回復などが好業績に寄与した。
3月期決算の上場企業(一部未上場含む)のうち通期の連結売上高予想が1000億円を超える22社を見ると、全社が増収。一部、M&Aなどによる売上げ貢献もあるが、基本的には、国内荷動きの改善に加え、米国やアジア向け輸出需要の回復による物量増加が業績を押し上げた。トラックでは適正運賃収受も一部増収に寄与した。
本業の利益を示す営業利益では、22社中18社が増益。ヤマトHDは宅配現場の混乱で損失を計上した。各社とも人手不足に起因した人件費や外注費の増加はあったものの、収入増加でカバーした構図。
通期予想では、22社のうち21社が増収見通しで、同様のトレンドが継続する。営業利益も19社が増益を予想。ただ、年末や年度末繁忙期におけるトラック需給のひっ迫などで外注費が高騰する懸念もあり、各社の業績にどう影響するかが注目される。
(2017年11月21日号)