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三井倉庫HDが子会社減損処理で234億円の最終赤字に転落

2017.05.18

三井倉庫ホールディングス(本社・東京都港区、藤岡圭社長)は、2017年3月期連結業績において、買収した子会社の減損処理などにより234億2700万円の純損失を計上、最終赤字に転落した。これを受け、田村和男会長、藤岡圭社長は6月23日付で退任し相談役に就く。事実上の〝引責辞任〟と見られる。

後任の社長には三井住友銀行出身の古賀博文常務取締役が就任する。また、藤岡社長は主力事業会社である三井倉庫の社長も退任し、後任には木納裕・三井倉庫代表取締役専務が昇格する。銀行出身者がグループのトップに就くことで、同社がこれまで推し進めてきたM&Aによる拡大路線に終止符が打たれ、今後は抜本的な収益力の改善や財務基盤の再建に経営の軸足を移すことになる。

同社はここ数年、国内外でM&Aを積極的に展開し、業容の拡大を進めてきた。その一方、財務面では、三菱倉庫や住友倉庫などの同業に比べ脆弱さが指摘されてきた。
今回、過去に買収した子会社の事業計画を見直したことにより、「のれん」の減損損失209億円に加え、一部の物流事業用資産の減損損失46億円を計上することを決め、234億円の最終損失に転落した。子会社の減損損失の内訳は、三井倉庫ロジスティクスが136億円、三井倉庫サプライチェーンソリューションが47億円、MS Supply Chain Solutions (Thailand) Ltd.が15億円、MS North Star Logistics Company Limitedが9億円など。のれんの見直しについては、銀行筋からの強い要請があったと見られるほか、東芝や日本郵便などが巨額の減損処理を実施した流れも後押ししたものと考えられる。

■売上高、営業利益は増収増益

同社の17年3月期決算は、売上高が前期比5・9%増の2255億300万円、営業利益が77・1%増の58億2300万円、経常利益が301・9%増の36億6800万円、当期純損失が234億2700万円。

韓進海運の経営破綻によるコンテナターミナル取扱いの減少などがあったものの、連結子会社化した丸協運輸グループの業績寄与もあり、物流事業は増収増益だった。
18年3月期は、売上高2250億円(前期比0・2%減)、営業利益65億円(11・6%増)、経常利益55億円(49・9%増)、当期純利益31億円を見込む。

古賀博文氏(こが・ひろぶみ) 1958年8月15日生まれ、58歳。東京都出身。81年慶大商卒。同年4月三井銀行(現・三井住友銀行)入行。2011年4月年執行役員、13年常務執行役員を経て、14年5月三井倉庫HD入社、同年6月取締役財務経理部門長補佐、15年4月取締役上級執行役員企画事業開発広報管掌、16年4月取締役上級執行役員企画・調査・事業開発管掌、16年6月常務取締役企画・調査・事業開発管掌、17年6月代表取締役社長・グループCEOに就任予定。

(2017年5月18日号)


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