再配達率半減へ、44億円で実証事業=国交省
国土交通省は2024年度の再配達率の半減に向け、宅配便やECの注文時に「置き配」やコンビニ受け取りなど柔軟な受け取り方法を選んだ消費者にポイントが還元される仕組みを社会実装するため、年明けから実証事業を行うことを決めた。実証事業は今年度第1次補正予算の44億5000万円を充て、消費者が「置き配」やコンビニ・営業所など自宅以外での受け取りを選択する場合や、余裕のある配送日時を指定すればポイントが付与されるシステムの構築やアプリ機能を検証する。参加企業は1月に公募するが、すでに多くのEC事業者・ECモール運営企業や大手宅配便会社が国交省への問い合わせを行っており、実証に参加する意向を示しているようだ。
システム改修費や実証事業の経費補助は1社ごとに行い、システム改修費は上限1億5000万円で半額を補助する。併せて、ポイントを金額換算した場合の半額分を、1回あたり5円を上限として手当てする。仮に再配達を必要としない受け取り方1回につき1ポイントが付与されるとして、還元金額が1ポイント10円相当の場合、国は5円分を負担することとなる。ただ、実証を行う企業はポイント還元システムの構築が必要となることから、予算の大枠はシステム改修費に充てられることになりそうだ。
(2023年12月26日号)