19年度最賃、目安額超えは東北や九州など19県=厚労省
2019年度における地域別最低賃金改定額の答申が出そろった。中央最低賃金審議会の目安額を超える引上げ額となったのは東北や九州など19県で、昨年度の23県を下回った。一方、目安額を3円上回る引上げ(鹿児島県)は6年ぶり。
東京都、神奈川県では全国初の時間額1000円を超え、東京都は1013円、神奈川県は1011円。全国加重平均額は昨年から27円上昇した901円で、引き上げ幅としては1978年の目安制度開始から最高額となった。最高額(東京都、1013円)と最低額(青森県など、790円)の金額差は223円で、昨年度の224円から改善し、2003年以来16年ぶりの金額差解消となった。最高額に対する最低額の比率も昨年度の77・3%から78・0%へ、5年連続で改善した。
7月31日に厚生労働大臣の諮問機関である中央最低賃金審議会が示した「令和元年度地域別最低賃金額改定の目安について」などを参考にして、各都道府県労働局に設置された地方最低賃金審議会が調査・審議して答申したもの。
答申された改定額は、都道府県労働局での関係労使からの異議申出に関する手続を経た上で、都道府県労働局長の決定により、10月1日から10月上旬までの間に順次発効される予定。
(2019年8月27日号)