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「大手通販荷物減っていない」=ヤマト運輸労組/第72回中央大会

2017.09.21

ヤマト運輸労働組合(森下明利委員長)は14、15日の両日、新潟県湯沢町で「第72回定期中央大会」を開催し、全国の支部から組合員が集まった。大会では2017年度の活動報告と予算について、原案通り承認した。

議事に先立ち、開会の挨拶に立った森下委員長はヤマト運輸に対し、「様々な商品を生み出し、お客様に喜んでいただいてきたが、これは弛まぬ現場の努力から生み出されたもの。それが、シェアや収入を追いかけ、通販市場も急成長し、我々の『届ける』というサービスを無料感覚にしてしまったことは痛切に反省するべき。よりよいサービスを安く提供する企業努力は大切だが、継続への最低限の利益は必要」と指摘した。

現状については、「まずは大手通販の3便をなくす方向で動いているが、全体で目に見えて個数の抑制が進んでいない。とくに通販大手の荷物が減らないことに現場では大変困惑し、『本社で大胆に手を打つべきだ』との厳しい声も届いている」と報告。体制に見合った適正な個数を明示し、着実に計画を遂行しなくては「現場の働き方改革も進めようがない」と訴えた。

また、「これからは未来への希望を示すことも必要」とした上で、「地域に密着し、お客様の信頼を築き上げてきた、ヤマト運輸の社員としての誇りや魂を取り戻すことが改革の根幹になる。宅配ロッカーの設置や店頭受取りなども必要だが、それでも我々の原点は『荷物と一緒にお客様の気持ちを運んでいる』という思いにある。お客様と関わる時間の確保をはじめ、個々の能力が発揮できる適正な生産性を本気で考えるべきで、以前のような根拠のない青天井の生産性追求を深く反省すべき」と厳しく批判した。

さらに、会社側へ「経営理念の言葉を掲げるだけでなく、企業の目的とビジョンを明確にし、何を差別化や競争力の源とするのか、現場の第一線まで理解できるような具体策と方針を今一度示すべき」と要請するとともに、「『働き方改革』は皆の知恵を出し合って実現するもの。働く立場からもしっかりと行方を示すことが組合の重要な取り組みとなり、より一層連携して活動を展開していきたい」と会場に呼びかけた。
合わせて、今年31年目となった「夏のカンパ」運動は今期7701万4000円が集まり、活動開始からの寄付総額は14億4000万円に達したことを報告。集まったカンパはあしなが育英会とヤマト福祉財団へ寄付される。

組合では今年度、運動の柱として「安全最優先」「賃金と労働条件の改善」「『働き方改革』の実現に向けて」「社会の一員としての活動」「将来を見据えた活動」を据えて各活動に取り組む。
2017年「秋季生活改善」交渉では、年末一時金平均80万円とキャリア・パート組合員の年末一時金引上げを要求していく。
(2017年9月21日号)


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