メニュー

第一貨物、ベトナム物流会社と資本業務提携

2017.08.15

特積みトラック大手の第一貨物(本社・山形市、武藤幸規社長)は8日、ベトナムの物流会社「InterLog社」との間で、資本提携を伴う業務提携契約に向けた基本合意に関する覚書を締結した。
10月にも正式契約を結び、2017年と20年の2段階に分けて同社の株式20%を取得する予定。

覚書締結後に会見した武藤社長は「ベトナムには約1500社の日系企業が進出し、質の高い物流サービスへのニーズが高まっている。InterLog社はLCL(海上混載)に強みを持っており、当社が得意とするLTL(特積み輸送)とマッチングさせることで、ドア・ツー・ドアによる一貫輸送サービスを展開していきたい」と展望を語った。

20年までに株式20%を2段階に分け取得

InterLog社の正式社名は、International Logistics Joint Stock Companyで、05年8月の設立。ホーチミン市に本社を置き、ハノイ、ハイフォン、ダナンといった国内主要都市に支店を持つ。LCLを中心とした国際貨物フォワーディングのほか、通関、倉庫などを展開しており、16年度の売上高は日本円で約7億円。従業員数は約120人。

第一貨物は、10月に業務提携契約を締結後、InterLog社が増資する株式50万株を17年、20年の2段階で引き受け、最終的に株式20%を約1億6500万円で取得する計画。株式取得後は役員を派遣する計画だが、当面は社員1人を常駐させるほか、短期間の研修として両社から社員を相互派遣することも予定している。

当面はベトナム発日本向けの輸送をターゲットに

武藤社長は会見で、「InterLog社は、これまでも日系企業との取引があったが、当社と組むことでさらに深耕していける。LCLとLTLのシナジーにより、当面はベトナムから日本に輸出される貨物の一貫輸送を開拓していく。また、ベトナム国内でも積合せトラック輸送のニーズが徐々に高まっており、両社で開拓していきたい」と述べた。

また、InterLog社のグエン・ドウイ・ミン社長は「当社は特にLCLの混載小口貨物に強みを持っている。第一貨物のLTLのノウハウを活かし、ハブ・ツー・ハブの拠点間だけでなく、ドア・ツー・ドアのニーズも掘り起こしていきたい」と語った。
また、今後のインドシナ半島を中心としたASEANでの事業展開について、武藤社長は「インドシナ半島での陸上輸送ニーズが拡大するなかで、当社も乗り遅れないようにしたい。InterLog社もマレーシアへの事業展開を計画しているので、場合によっては一緒にやっていきたい」と述べた。

現地企業との提携軸に東南アジアで事業拡大

第一貨物の海外展開では、11年5月に中国・上海市に現地法人である上海特対耐王第一物流有限公司を設立。主要顧客であるヤマダ電機の中国進出を受けたものだったが、ヤマダ電機が中国から撤退したことで、現在は欧州向けに輸出されるアパレル製品の検針・値札付け・梱包などを手掛けているほか、15年3月に開設した駐在員事務所が現地物流会社との提携などを検討している。

ベトナムでは14年4月にハノイに駐在員事務所を開設。当初はベトナムで幅広く事業展開している日本ロジテムと提携し、ベトナム国内での特積みトラック事業化の道を探ったが、「時期尚早で頓挫した」(武藤社長)。ただ、その後も駐在員事務所を存続させたことが、今回のInterLog社との資本業務提携につながった。

また、国際物流関連では、16年7月に日本で通関会社・ナビトランスを買収したほか、親会社のDTホールディングス(本社・山形市、武藤幸規社長)では中古車の輸出事業、タイでのトラックボディ製造会社など幅広く展開している。

武藤社長は「日本国内の貨物輸送量は漸減傾向にあり、トラック事業者も基本的に供給過多。なかなか成長性を確保できないジレンマがある。成長著しい東南アジアで突破口を開きたいが、単独で進出することは難しく、現地の物流事業者との提携を基本に事業を拡大していきたい」としている。
(2017年8月15日号)


関連記事一覧