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産地主導で農産物パレット化の実証実験=農水省

2020.09.17

農産物の物流合理化に向けた取り組みが加速している。北海道、九州といった産地ではパレット化の実証実験を順次開始。九州では官民一体となって県域を越えた大規模なモーダルミックス(写真)の実施に向け合意した。農林水産省の食品流通合理化検討会の枠組みで進めているもので、今年度の実証実験を経て来年度以降の実装を目指す。

県域を越えた取り組み、異業種との共同幹線輸送も

食品流通合理化検討会では、2019年度補正予算、20年度当初予算等を活用し、①パレット化による手荷役削減②集出荷拠点の集約等による効率化③モーダルシフトによる輸送手段の分散④小口ニーズへの対応⑤ICTの活用⑥品質・付加価値・価格バランスの見直し⑦荷待ち時間の削減及び付帯作業の適正化⑧食品ロス削減――の取り組みを実施。
1日に開かれた政府の「第14回中小企業・小規模事業者の長時間労働是正・生産性向上と人材確保に関するワーキンググループ」で同検討会の進捗が報告され、12月の次期検討会までの主な取り組みとして北海道、新潟でのパレット化、東京、岐阜におけるICTの活用、荷待ち時間削減等が紹介された。

具体的な取り組みとして、北海道では産地主導で全国パレット一貫管理体制を構築する。発荷主の道内産地が主導で、着荷主の卸売市場(全国20ヵ所)と連携し、パレットを用いて農産物輸送を効率化。段ボールのばら積みからパレット輸送への切替えにより手荷役作業をなくしドライバーの負担を軽減。パレット管理・回収の仕組みも整備する。

九州地区では、県域を越えた取り組みとして大規模モーダルミックスを推進する。関東方面への物流結節点である北部九州数ヵ所に青果物を集積。産地と流通がコンソーシアムを形成し、県域をまたぐ集約物流拠点(ストックポイント)を新設。パレット化、集積した青果物の共同輸送、フェリー新航路を活用した大規模モーダルシフトを実現する。

東京では産地、運送会社、卸・仲卸業者、システム会社が連携し、産地から一貫したRFID管理システムを構築。卸売市場に自動搬送機(AGV)を導入し、市場内で自動搬送・自動検収を実現する。岐阜県では、データ基盤の構築による業種業態を超えた共同幹線輸送等を実施。自動車部品、電気整備資材や農産物等食品の製造販売事業者が参画する。
(2020年9月17日号)


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