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【フォークリフト】JR貨物が「第2回全国荷役作業競技会」を開催

2017.10.26

JR貨物(本社・東京都渋谷区、田村修二社長)は19、20日の両日、「第2回全国荷役作業競技会」を東京貨物ターミナル駅の関東支社フォークリフトオペレーター訓練所などで行った。1日から始まった「2017年度コンテナ輸送品質向上キャンペーン」の一環で、競技会には6支社の予選会を勝ち抜いた選手8人が参加し、業務に関する知識やフォークリフトの運転技能、作業品質を競い合った。

開会式では、JR貨物鉄道ロジスティクス本部コンテナ品質管理部の三吉野育人部長が挨拶し「輸送品質向上キャンペーンは7年目となり、事故発生件数も当初から約6割まで減少した。ただ、前期は微増してしまい、今期もほぼ横ばいで、一層の取り組み強化と深度化が求められる。輸送品質向上のカギは、フォークリフトの運転手やトラックドライバーといった荷役現場の第一線で活躍する人の技量や配慮にある」ことを強調した。

続いて、来賓を代表して鉄道貨物協会の瀬山正理事長が「鉄道輸送の弁慶の泣き所である輸送障害は自然災害こそ回復を急ぐしかないが、人間が絡むケアレスミスは減らすことができる。事故は不断に意識を喚起しないと起こり得るものであり、競技会をはじめ様々な切り口でモチベーションを上げることが一番大切」と述べた。

会場にはJR貨物の田村社長も駆け付け「今日は固くならずに、支社大会を勝ち抜いた実力を発揮してほしい」と選手らを激励。競技を参観し「作業の丁寧さを非常に感じた。安全・安定輸送を担保する品質であり大変うれしく思う」と語った。

競技会では1日目に筆記試験、2日目にフォークリフトによる実技試験を実施した。実技では貨車から12ftコンテナを解錠して通運会社のトラックに見立てた貨車へフォークリフトで取卸し、同じ貨車から別のコンテナを積んで一旦土場へ卸した後、最初の貨車へ積む――という一連の作業を行った。昨年の第1回競技会ではコンテナ2個を土場へ積卸す作業のみだったが、より実際の業務に近づけるため、今回はトラックに見立てた貨車を用意したもの。

審査では、フォークリフトの安全点検を始めとした基本動作の徹底や丁寧な荷扱いをチェックするとともに、フォークリフト作業の時間も加味して順位を決定。優勝にはジェイアール貨物・東北ロジスティクス秋田事業所の高橋厚志選手(東北支社秋田貨物)が輝き、準優勝は日本通運富士支店コンテナ課の浅野雄也選手(東海支社富士)、第3位はジェイアール貨物・九州ロジスティクス大分事業所の里村翔太選手(九州支社西大分)が選ばれた。
(2017年10月26日号)


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