【物流】国交省がドローンポート実験を9月実施
国土交通省は18日、物流用ドローンポート連絡会(鈴木真二座長・東京大学大学院教授)の第4回会合を開催し、今年度1回目となる検証実験を、9月上旬に長野県伊那市で実施することを決めた。実験の主な目的は、ドローンポートによる機体姿勢の制御機能の検証と、クラウドシステムの機能検証の2点とした。
実験では、ドローンポート内への第三者の侵入や強風の有無が機体に通知された際に、ドローンに着陸不可の指示を行い、すぐに機体の停止を可能にするとともに、着陸可能な状況になった際には、安全に停止解除ができる機能を検証する。
また、ドローンが荷物配送を実施するなかで、クラウドシステムを活用することで、目視外であってもドローンポートの状況と機体の離着陸が可能かをシステム上で判断できることを確認する。同実験では機体は約400mを飛行する予定。
連絡会では国交省総合政策局物流政策課の英浩道課長が挨拶に立ち「物流分野では人手不足への対処が喫緊の課題となっており、ドローンの活用による荷物配送も対応策として期待されている。安全性と採算性を十分に考慮しながら、実用化へ向けた取り組みを推進していく」と表明した。
今後、同検討会では18年度以降の過疎地域でのトライアル輸送実施に向け、離島・山間部などでの荷物配送の運用指針を年度内に取りまとめることとしている。
(2017年8月24日号)