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JINS、売上規模で店舗への出荷頻度を見直し

2022.04.12

ジンズ(本社・東京都千代田区、田中仁代表取締役CEO)は、サプライチェーンマネジメントの効率化と環境への配慮を目的に、国内2ヵ所の物流拠点から全国のJINS店舗への商品流通体制を見直した。7日から売上規模に応じて店舗への商品出荷頻度と出荷量を調整することで、輸配送によるCO2排出量の年間約15%削減を見込むとともに、従業員の作業工数削減やマネジメント効率化を実現する。

同社は現在、昨年年9月に稼働開始した大阪倉庫(大阪府茨木市、写真)と、柏倉庫(千葉県柏市)の東西2拠点から全国のJINS店舗(3月末現在で451店舗)に商品を配送している。物流拠点はいずれも日立物流グループ(日立物流西日本および日立物流首都圏)が運営を受託。また、今年2月からはAIを活用した未来予測型経営システムの本格運用も開始し、需給コントロール改革にも取り組んでいる。こうした物流体制の整備が進んだことを受けて、さらなるサプライチェーンマネジメントの効率化と環境への配慮を目的に、国内の商品流通体制を見直すもの。

具体的には、これまでは店舗における欠品リスクを回避する観点から、全体の約8割の店舗に対して毎日物流拠点から出荷を行っていたが、売上規模が小さい店舗でも新店であれば毎日自動的に出荷が行われるなど、店舗によっては入荷頻度が高くなりすぎているなどの課題が生じていた。そこで、店舗の売上規模ごとに商品出荷頻度と出荷量を見直し、店舗で欠品を起こさずに全体の出荷回数を削減できるように最適化。それによって、商品出荷回数が約35%減となり、年間で約15%のCO2排出量削減が見込める。

さらに、曜日ごとに大きく変動していた出荷量の波動が小さくなるため、出荷作業などの物流に関わる従業員や各店舗で商品を受け入れる従業員の作業工数削減にもつながり、サプライチェーンマネジメントの効率化にも寄与する。
(2022年4月12日号)


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