加工食品の返品率は横ばい=製・販・配連携協議会/調査
製・配・販連携協議会は16年度に実施した返品実態調査を発表した。同協議会に参加する卸売業と小売業が行った調査で、それによると、加工食品についての卸売業による調査では、「卸からメーカー」と「小売から卸」への返品率は14年度、15年度との対比ではほぼ横ばい。小売業調査による「小売から卸」への返品率は低下傾向が見られ、卸、小売の連携の効果が徐々に表れていることがうかがえる。日用雑貨については、「卸からメーカー」の返品率は低下が続いており、「小売から卸」の返品率は14年度以降低下が続いていた。
加工食品の「小売から卸」の返品率について卸売業による調査の数値が小売業よりも高いのは、協議会に参加していない中堅・中小小売業からの返品が若干増加しているためと見られる。
返品の発生理由については、卸売業調査では「卸からメーカー」の返品理由は「定番カット」(37・6%)が最も多く、「納品期限切れ」(17・1%)、「年2回の棚替え・季節品」(14・4%)が続いていた。「小売から卸」の返品では「定番カット」(26・9%)が最も多く、「特売残」(22・0%)、「販売期限切れ」(18・0%)が続いていた。小売業調査では、「小売から卸」の返品発生理由は「汚破損」(24・1%)、「その他(メーカー起因等)」(56・8%)など例外的な理由が中心となっていた。
日用雑貨の卸売業調査では、卸からメーカーへの返品率は2・37%に下降。小売から卸への返品率は1・68%となり同じく前年度比で下降し、低下傾向を示した。
返品の発生理由は、「卸からメーカー」の返品理由では「年2回の棚替え・季節品」(84・5%)が中心となっており、次いで「定番カット」(10・4%)となっていた。「小売から卸」の返品理由も同様で「年2回の棚替え・季節品」(73・1%)が最も多く、「定番カット」(9・0%)が続いていた。
(2017年7月13日号)