【トラック輸送】運賃トレンドに“ヤマトショック”、指数が急上昇
日通総合研究所(本社・東京都港区、宮近清文社長)が3月29日に公表した企業物流短期動向調査(日通総研短観)の速報値によると、トラックの運賃動向指数が急上昇を見せた。同社の佐藤信洋プリンシパルコンサルタントは「理由は軽油価格の反転と“ヤマトショック”の2つではないかと想像できる」と述べた。
一般トラックの4~6月の運賃見通しは、1~3月実績の指数「5」から6ポイント増の「11」まで上昇したほか、特別積合せトラックの4~6月見通しも1~3月実績の「4」から5ポイント上昇の「9」に跳ね上がった。
佐藤氏は「軽油価格の下落は、物流事業者の経営改善に寄与していたが、一方で荷主からの値下げ要因ともなっていた。それが年末あたりから上昇基調になってきたことで値上げする環境が整ってきた。それに加えて、ヤマトの総量抑制が大きくクローズアップされたことで、トラックの人手不足が改めて広く認識されてきている」と指摘。「運賃値上げは荷動きが悪かったことで沈静化していたが、これからは再び上昇に転じるのではないか」と予測していた。
(2017年4月4日号)