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「上限720時間の適用を」=運輸労連/大会

2017.07.11

全日本運輸産業労働組合連合会(運輸労連、難波淳介中央執行委員長)は6日~7日、大津市民会館で定期大会を開催した。
今回で50回目となる大会では、働き方改革実行計画でのトラック運送業の罰則付き時間外労働規制について、施行時期が一般則の施行の5年後となることは認めるものの、上限規制を年960時間としていることについて、一般則の年720時間の適用を要請していくことを決議。実現に向け、労働基準法改正の審議が始まる秋の国会に向け、100万人を目標とした請願署名活動を行っていくことを決定した。

また、2017~18年度の運動方針や会計予算などの議案が承認されたほか、難波委員長の続投が決まった。
挨拶に立った難波委員長は「われわれにとって、この1年は激動の1年だった。政労使に有識者を加えた働き方改革実現会議により、わずか半年で時間外労働の上限規制や違反事業者への罰則規定が労働基準法を改正し、盛り込まれようとしている。自動車運転者も他産業と同じ水準で取り扱われると思い込んでいたが、5年の猶予後、休日出勤が別枠の上限960時間となった。ドライバー不足による『止まってしまう物流』を回避するため、長時間労働から脱出することがテーマだったはずだ。他産業と同等の労働時間に転換しなければ、職業としてのトラックドライバーは絶滅危惧職種となってしまう」と警鐘を鳴らした。

その上で、「業界の特性を考慮し、5年の猶予を理解したとしても、猶予後の上限時間が他産業と異なる点については合点がいかない」と訴え、「今回の大会で『自動車運転者に改正労基法の時間外上限規制の一般則適用を求める決議』を採択する。大会後から9月にかけて100万人の請願署名を目指して総力を結集して取り組み、上限規制時間の縮減実現を目指していく」と表明した。

来賓として出席した民進党副代表の近藤昭一衆議院議員は「長時間労働是正は喫緊の課題だ。労働者一人ひとりが輝ける社会を目指し、運動を進めていかなければならない」と訴えた。

その他、運輸労連顧問の赤松広隆衆議院議員をはじめ、連合の逢見直人事務局長ら政界労働界の関係者や開催地の大津市の越直美市長ら多数の来賓が大会の開催を祝った。

(2017年7月11日号)


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