関東西濃運輸、佐野支店に同社初の自動仕分機
セイノーグループの関東西濃運輸(本社・群馬県安中市、日比野利夫社長)は5日、同社の中核支店のひとつである佐野支店(栃木県佐野市)に自動仕分機を導入した。同社として初の自動仕分機の導入となるもので、作業生産性の向上による社員の労働環境の改善に加え、路線便の早期出発や集配車の回転率向上などによる顧客満足度の向上を実現していく。同日開催された安全祈願祭・起動式で日比野社長は「今回、佐野支店に第一号となる自動仕分機が導入されたが、我々の仲間である社員の作業環境を改善していくとともに、生産性向上・効率化を通じて地域のお客様のご要請にしっかり応えていかなければならない」と挨拶し、他の支店でも導入を前向きに検討していく考えを示した。
今回導入した自動仕分機はフィブイントラロジスティクス製で、仕分け能力は毎時6000個。仕分け方面数は17方面で、QRコードや一次元バーコードによる自動読み取りに対応するほか、サイズ・重量の自動測定保全機能や荷姿写真の保存機能を備える。
佐野支店は栃木県南部が担当エリアで、近年、工業団地が整備され企業誘致が順調に進んだことから、直近5年間で取扱物量が約3割増加。今後も拡大が予想されることから、自動仕分機の導入による集配ドライバーの作業環境改善と生産性向上を図ることを決めた。
日比野社長は「ドライバーの拘束時間などに制限がある中で、地域のお客様のニーズに100%対応できない状況が続いていた。そこで仕分け能力のキャパシティを増やすことで、路線便のダイヤグラム化や早期出発を図るとともに、集配車の回転率を上げて複数回集荷などを実現していく。集配社員の労働時間も10%短縮することができる」と導入効果について説明。また、佐野支店が第一号になった理由について「他のエリアに比べて、商業小口貨物が多く、自動化しやすい環境にあった」と述べた。
なお、関東西濃運輸は、セイノーグループの中で北関東と福島県の一部を担っており、同エリア内に19支店を構えている。
(2021年4月8日号)