メニュー

JR貨物が「コンテナ輸送品質向上キャンペーン」

2017.10.10

JR貨物(本社・東京都渋谷区、田村修二社長)は3日、「コンテナ輸送品質向上キャンペーン」(期間10月1日~12月31日)のキックオフミーティングを本社で開催した。当日はJR貨物グループ各社、共催する全国通運連盟、鉄道貨物協会のほか、荷主企業など関係者約140人が出席した。

同キャンペーンは今回で7回目。新たなスローガン「たゆまぬ努力で!『安全・安心』輸送宣言。」のもとで、輸送事故の削減をはじめとする輸送品質向上に向けJR貨物や通運、荷主が一体となって取り組む。主な活動では、昨年が初開催となった全国荷役作業競技会を10月20日に開催するほか、フォークリフトオペレーターを対象にした教育用DVD教材の制作・配布、フォークリフト振動抑制装置の追加導入、鉄貨協が製作した防振装置搭載コンテナを使用した試験輸送など行っていく。

冒頭、主催者を代表して挨拶した田村社長は「上半期の輸送実績は速報ベースでコンテナが104%、車扱が101・3%、合計103・3%となり、モーダルシフトの受け皿として一定の役割を果たしている」と述べた上で、「協同一貫輸送は結節点で常に荷役作業が発生する。それをいかに安全で効率的に行うかが根源的かつ本質的な課題だ。破損や荷擦れといった事故件数や事故発生率は、キャンペーン開始以降、低減してきたものの、昨年度は頭打ち状態になっている。改めて品質向上に向けた活動を進化させる必要がある」と、キャンペーンの重要性を強調した。

また、共催団体である通運連盟の飯塚裕理事長は「当連盟でも養生資材の購入助成や研修会による過積載や偏積防止への取り組みを進めている」とした上で「鉄道コンテナは依然として手荷役が多いこともあり、労働力の確保が難しい。輸送品質の向上とともに、一層の荷役効率化を図る必要がある」と述べた。鉄貨協の瀬山正理事長は「事故はなかなかゼロにはできないものの、普段からの取り組みや努力が重要。今回、当協会が試作した防振装置搭載コンテナの試験運用を行うが、順次拡大していきたい」と語った。

続いて、JR貨物の大橋康利取締役専務執行役員が「JR貨物によるコンテナ輸送品質向上の取組み」を説明。大橋氏は「キャンペーン開始以降、破損・凹みや荷擦れといった事故件数は大幅に減少したが、昨年度は約1万4000件、事故発生率は7年ぶりに増加した」と述べ、取り組み強化の必要性を強調した。また、品目別では食料工業品と紙・パルプで全体の約7割を占めており、事故多発貨物での改善策が必要との認識を示した。

キックオフミーティングではこのほか、三菱ロジスネクストの大塚誠氏が「フォークリフト振動抑制装置の導入効果や今後の展開」を説明したほか、日本製紙の宇野剛正氏がJR貨物東北支社と共同で行った物損事故対策について報告した。
(2017年10月10日号)


関連記事一覧