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連載 アジアの物流事情〈第5回〉 利用者の利便性最優先のシンガポール港

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2012年4月26日 「カーゴニュース」より
連載 アジアの物流事情〈第5回〉
      利用者の利便性最優先のシンガポール港
 
 
 
  太平洋とインド洋の接点という地理的要因に加え、自然災害がほとんどない優位性を活かし、世界の中継貿易拠点として発展してきたシンガポール港。コンテナ取扱量は長らく香港と世界一の座を競い、05〜09年にはその座についたが、10年は上海にその座を奪われて2位となった。同港の特徴は、あくまで地域のハブを目指していることで、事実、取扱量の80%以上がトランシップであり、地元向けは10数%に過ぎない。
シンガポール港は、64年に設立されたシンガポール港湾庁(Port of Singapore Authority)が運営・監督していたが、97年10月に民営化され、政府全額出資のPSAコーポレーション(PSA社)として発足、港の効率的運営とサービス、海外投資などを行っている。03年12月には、政府系投資会社が全額出資する持株会社・PSAインターナショナルが設立、PSA社はその子会社となった。港湾業務の監督や規制などの公的機能は、96年2月に発足した海事港湾庁が担当する。PSAは世界に先駆けてIT化に着手、88年にはターミナル操作管理システム「CITOS」を導入した。輸送トラックの配置やクレーンの移動、積み替え船への移動などを、中央制御室からオペレーターにリアルタイムで指示するシステム。さらに89年にはPSAと海運業者、税関を結ぶシステム「Port Net」が導入され、港湾関連申請書の提出や入港スケジュール、バースの予約が可能になり、同年に導入された通関システム「Trade Net」とも相互接続され、輸出入申告なども可能。また、陸上輸送効率化を目指し「ペーパーレス・フロースルー・ゲートシステム」も導入され、トラックは20秒でゲートを通過でき、渋滞はまったく見られない。同港の成功は、利用者の利便性を最優先に考えた施策を、他港に先駆けて行っていることにある。
 同港は市内中心部から10分のシンガポール島南部に位置し、4つの主要なコンテナターミナル(タンジョンパガー、ケッペル、ブラニ、パシルパンジャン)は全長16??の道路で結ばれている。面積600?で54バース、水深は12〜16?、ガントリークレーン520基を備え、年間コンテナ処理能力は3500万TEU。今回視察した最大のターミナル・パシルパンジャンは16?の大深水港で、最新の荷役機械を導入。現在23バースが稼働しているが、さらに拡張工事が進行中で、18年には39バースを擁する巨大ターミナルになり、4ターミナル合計のコンテナ取扱量は4900万TEUとなるという。 (高柳雅夫)
 
 
 
 

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