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連載 アジアの物流事情〈第3回〉 注目を浴びるミャンマーの物流事情

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2012年4月19日 「カーゴニュース」より
連載その3 アジアの物流事情 注目を浴びるミャンマーの物流事情 

連載 アジアの物流事情〈第3回〉  注目を浴びるミャンマーの物流事情 
 
 
  ASEAN加盟国のうち、メコン川流域のミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムの5ヵ国を?陸のASEAN?と呼ぶ。05年開催の第2回メコン川流域6ヵ国首脳会議で、この5ヵ国に中国・雲南省を加えた国・地域が公式に大メコン圏(Greater Mekong Sub-region=GMS)として定義された。
 

このうち、近年注目を集めているのがミャンマー。88年から続いた軍事独裁政権が11年に民生移管したのを機に、経済制裁緩和の期待から、各国経済界が地盤確保に動きだした。一方、日本からの進出は98年をピークに減り続け、ここ数年は50社程度で推移する。同国の一般労働者の平均賃金は月額52・42米?(JETRO調べ)で、中国の11・3%、タイの12・3%に過ぎず、ベトナムと比較しても3分の1程度と、労働集約産業には魅力的。天然資源に恵まれ、輸出品はタイや中国などへの天然ガス供給が55%を占める。今後、増加が見込まれるアパレルは5%前後。輸入品は自動車や機械が4分の1を占め、アパレル関連の生地や資材が増えつつある。05年比で、輸入は220%超、輸出は150%と増加。しかし、交通インフラは極めて老朽化しており、整備には資金と時間がかかるのがアキレス腱だ。
港湾で輸出入の中心を担うのがヤンゴン港。ヤンゴン川河口から32??上流に4つのターミナルをもつ河川港だが、設備が古く貧弱で喫水9?以下の船舶は利用できない。貨物量増大をうけ、河口から16??に5つ目のターミナル・ティラワ港を新設し、10バース以上が供用されたが、やはり大型船に対応できず、大半の貨物はシンガポールでトランシップが必要。空港はヤンゴン国際空港がメインだが、アジア域内発着便のみで、欧米や日本との直行便はない。フレイター定期便もなく、輸送品目は水産品が80%、アパレル関係は10%程度で、電子品など航空に適した貨物は極めて少ない。道路は生活道路と産業道路が渾然一体となっており、中国投資による整備が実施中だが、幹線でも地方ではまだ未舗装区間が多い。特に主要港湾へのアクセス整備が課題。また、最大都市のヤンゴン市内の朝夕の渋滞も、アジアの他の都市同様深刻だ。鉄道は施設の老朽化が進み投資もほとんどない。貨車は有蓋車が中心で積み卸しは手作業で使い勝手が悪く、物流はトラックが中心となっている。
同国はこれらインフラ整備に加え、外国資本誘致や輸出入ライセンス取得手続きの簡素化、輸出税減税暫定措置の実施、多重為替問題に対し実勢レートに一本化など、次々と施策を実施中。先行きにまだ不透明感はあるが、貿易や物流環境は改善されつつあり、輸出入にともなう物流需要は今後、増加が予測される。
           (高柳雅夫)

 
 
 

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