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日通が「非日系グローバル荷主」に対応した新組織設立

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日通が「非日系グローバル荷主」に対応した新組織設立

 日本通運(本社・東京都港区、渡邉健二社長)は2016年12月、シンガポールに、非日系グローバル荷主を対象としたマーケティングと営業開発に特化した組織「グローバル・ロジスティクス・イノベーションセンター」(GLIC)を新設した。
 GLICは、同社のグローバル戦略に基づき、非日系グローバル荷主の物流需要を獲得するために設立した組織。市場調査を通じ、非日系グローバル荷主に対して、競争力のある物流システムを提案することで、同社の提供するサービスの優位性への理解と評価を獲得し、受注につなげていく。

 ●アジア市場の非日系荷主のサプライチェーン統括会社をターゲットに

 近年、グローバル企業の活動がアジア地域に注目している。多くのグローバル企業が生産拠点を設けるとともに、著しく成長する消費市場も大きな魅力となっている。シンガポールは国際ビジネス展開への利便性を高める政策を取っており、地理的にもアジア市場の全体を見通し、グローバル・サプライチェーンを把握するために恰好のポジションにあるため、欧米を中心にグローバル企業の多くが、より一層現場に近い場所で各種の決定を行うようになり、こうした流れの中、アジア・太平洋地域の統括部門をシンガポールに設置するようになってきた。

 そうした流れを受け、同社では16年初頭に検討を開始し、シンガポールにGLICを設立した。同国を起点として、アジア地域において非日系グローバル荷主へのアプローチを行い、グローバル・ロジスティクス業務の需要獲得を図っていく。GLICは、同社現地法人の南アジア・オセアニア日本通運の下に置かれ、統括は本社の海外事業本部海外管理部が行っている。

 同社海外事業本部の竹添進二郎・海外管理部長は「当社はこれまで、グローバル企業への営業アプローチは、対象企業の欧米本社に向けて行ってきた」と述べ、「道筋としては、日本国内で業務を受注した顧客に、同社の優良なサービスへの理解を得て、その上で欧米本社にアプローチしていたが、近年はグローバル市場の発展とともに急速なアジア市場の成長により、新たなビジネスチャンスをアジアで見出し得る環境が整ってきた」と説明する。アジア市場での優位性を示し、存在感をアピールすることで、顧客との関係を築き、それを踏まえて欧州市場・米州市場での業務受注への機会獲得を図っていく考えだ。

 ●欧米人スタッフも加え、有効なアプローチを展開中

 現在GLICは6人の社員が所属しており、日本人、欧米人、シンガポール人の混成部隊となっている。竹添海外管理部長は、「業務を開始したばかりだが、すでにコンタクトした欧米グローバル企業に対して、GLICの欧米人スタッフによるアプローチが有効だという感触を得ている」と述べ、欧米グローバル企業のマインドを理解した上での的確なアプローチによる成果を期待する。

 竹添氏は、「これまで当社との取引がなかったお客様に対して営業活動を行う際に、日本人ならびに現法のナショナルスタッフだけでは、コストについては具体的な数値として判断を得られやすいが、サービス品質についてお客様の理解を得ることがなかなか難しかった。その点で、いままでのアプローチ手法では完全にカバーできていなかった側面もあるだろう」とふり返り、「グローバル企業のお客様へ向けては、コミュニケーション力を強化し、お客様がお困りになっていることがらを的確に知ることで顕在的・潜在的ニーズを把握し、有効な提案を行うことが必要不可欠だ。その上で当社のサービス品質の優位性を理解していただき、お客様の課題を解決するソリューションを提案していくことが重要だ」と語った。GLICは非日系荷主を対象としたマーケティングや営業開発を推進することで、新規のチャンスを拡大していく考え。

 ●グローバルSCの全体的観点から、営業開発を推進する

 海外事業本部の鹿住隆広・海外管理部次長は、「GLICは本社の海外管理部が管轄しており、当社のグローバルネットワークとスピーディーな連携が可能となっている。営業開発についても、各地域のみで最適化するのではなく、グローバル・サプライチェーンの観点から進めることができる」とメリットを挙げた。現在GLIC自体の規模は小さいものの、各国現法の営業部門とも緊密な連携をとることで、「起点となるのはシンガポールだが、展開の範囲は世界中をカバーしていく」(竹添氏)。

 GLICの業務に対しては、3年間をめどにシンガポール経済開発庁の「企業向け研究開発支援プログラム」制度による助成も受けているが、同国からGLICがグローバル・ロジスティクス分野での創造的な価値を生み出す組織だと認定されたことによる。

 (2017年3月16日号)

 

 

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