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4月から「荷主勧告」の運用を改善、実効性を高める=国交省・藤井自動車局長

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4月から「荷主勧告」の運用を改善、実効性を高める=国交省・藤井自動車局長

 国土交通省の藤井直樹自動車局長は17日、会見を開き、トラック運送業界の取引環境改善と長時間労働是正に向けた取り組みの一環として、4月から荷主勧告制度について、より実効性の高い運用を図っていく考えを示した。今後は過労運転等の違反通報があった場合、荷主に対して改善への協力を依頼できるようにするなど、弾力的な運用を行っていく。

 また、トラック運送業界の人手不足解消に向けて長時間労働の是正が必要不可欠であり、業界の長時間労働の実態を把握した上で「改善基準告示」に基づき、適切に対応していく考えだとした。
 藤井自動車局長の会見の主な趣旨は次の通り。

 ●4月から「荷主勧告制度」の運用改善を図る

 現在、政府の「下請等中小企業の取引条件改善に関する関係府省等連絡会議」においても、中小事業者が大多数を占めるトラック運送業の取引条件改善が重要課題となっている。
 国交省では取引条件改善と長時間労働の是正に向け、取り組みを進めている。「トラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会」では荷主企業とともに労働時間の改善を図るパイロット事業を実施しており、「トラック運送業の適正運賃・料金検討会」では運賃・料金の適正収受に向けた方策を検討している。

 こうした取り組みを通じて、課題の解決には荷主と事業者の協力関係が不可欠だと認識を得ている。事業者が疲弊してしまい、輸送が滞るようなことになると荷主も困ることになるのは当然であり、こうした問題意識を多くの関係者が共有すべきだ。

 課題解決へ向けた施策として、荷主勧告制度の運用改善にも取り組んでいく考えだ。荷主勧告制度は、従来は違反行為を犯したトラック事業者への行政処分を行った後に、違反行為への荷主の関与が大きい場合に、荷主勧告を行うわけだが、実際に荷主勧告に至る事例はほとんどなかった。今後は違反通報があった場合に、荷主に対して改善に向けた協力を依頼できるようにするなど、制度運用の実効性を高めていく。

 4月から本格的な運用を開始することを検討しており、運用面において幅広く対応していく。各関係者の十分な理解を踏まえ、関係各署との調整を進める。3月からパブリックコメント(意見公募)を実施し、運用のルールを定めていきたい。

 ●長時間労働是正に向け、改善基準告示により対応

 現在、政府では「働き方改革実現会議」において長時間労働是正のための議論が行われ、時間外労働の上限規制のあり方について検討が進められているところだ。
 トラック運送業は長距離輸送など業務特性のため、時間外労働に関しては36協定の限度時間の適用除外とされている。しかし、現在の深刻な人手不足の課題に対処するためにも、他業界よりも2割も長時間労働となっている状況は改めるべきだろう。「トラック運転者の労働時間等についての改善基準告示」に則り、長時間労働の実態を踏まえ、是正に向け対応していく。

 ●「自動運転・隊列走行」は安全性とスピード走行を重視

 国交省では昨年末、石井国交大臣を本部長とする「自動運転戦略本部」を立ち上げた。ドライバー不足への対応として、トラックの自動運転・隊列走行の技術は有効だと認識しており、実証実験に向けた取り組みを推進している。

 自動運転において留意すべき点として、第一に安全であることが最重要だ。その上で物流分野において業務を担うためには一定程度のスピード走行が要求されるため、安全とスピード走行の両方を同時に実現することが重要となる。

 加えて、課題は車両だけではなく、高速道路等のインフラ面でも適切な対応が必要だ。今後は安全を維持し、コスト面も考慮しながら、省を挙げて自動運転の社会的実現に向けて取り組んでいく。

 (2017年2月23日号)

 

 

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