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レポート 物流不動産の“規模”と“投資額”が拡大

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レポート 物流不動産の“規模”と“投資額”が拡大

 物流不動産の“規模”と“投資額”がますます拡大している。大都市圏を中心に「国内最大級」をうたった総延床面積が数十万平方m、投資規模が1000億前後の“超メガ級”の開発計画が続々登場し、2018年以降、「国内最大級」のスペースの供給が本格化する。16 年頃から竣工した「ポスト近代的・高機能物流施設」では、物流業界の人手不足の解消に寄与するため、託児所、アメニティといった雇用確保に着目した設備の充実が目立つ。一方で、大手荷主を中心に省人化や生産性向上を図るためのロボット・自動化設備の導入が加速的に進んでおり、近い将来、大規模物流不動産に求められるニーズが変化してくる可能性もある。

 ●ワンフロアが東京ドームの広さ

 大和ハウス工業では、東京ドーム約8・2個分の広さとなる総延床面積約38万7000平方mの「DPL流山」(千葉県流山市)を開発。計3棟のうち1棟目となるマルチテナント型の「DPL流山機廚18年2月の竣工予定で、BTS(ビルド・ツー・スーツ型)の2棟目に続く3棟目も計画されている。

 昨秋、東京ドーム6個分の総延床面積約27万2000平方mの「レッドウッド南港ディストリビューションセンター(DC)」(大阪市住之江区)の1棟目が完成したESRでは、投資額800億円、総延床面積22万9000平方m、ワンフロアが東京ドームの広さに相当する「ESR市川DC」(千葉県市川市)の開発を発表、18 年12月の竣工を目指す。
 グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP)では、マルチテナント型施設4棟、BTS型施設2棟の計6棟、総延床面積約65万5000平方mの「GLP相模原プロジェクト」(仮称、神奈川県相模原市)を始動させた。

 総開発費用は約1330億円で、20年以降着工、22年から順次竣工を予定している。
 このほか20万平方mクラスの主な施設としては、三井不動産が大阪府茨木市で「三井不動産ロジスティクスパーク茨木(MFLP茨木)」(延床面積約24万2000平方m)を17年9月竣工予定。大規模プロジェクトの先駆けとなった「グッドマンビジネスパーク」(千葉県印西市)もステージ2が18年1月に竣工予定だ。

 ●「快適な就業環境」への投資が加速

 物流不動産の供給がピークとなった16年は、「底堅い」と言われる首都圏で、大型マルチテナント型施設の新規“供給”が過去最高だったにもかかわらず、それに匹敵する新規“需要”があったとされる。選択肢が豊富なため、入居決定までの期間は長くなっているが、目線に合う賃料であれば埋まる傾向にある。

 近畿圏も年間の供給量が過去最高で、巨大スペース需要を生み出す有力テナントであるニトリが「プロロジスパーク茨木」(16年9月竣工)、アスクルが「GLP吹田」(17年8月)と“内陸”の物流拠点を選び、各種制約の多い「港湾地区」を敬遠してか、湾岸部の施設についてはテナントの「様子見」が見られるという。 

 倉庫内で行う流通加工等の業務の多様化・高付加価値化により、大規模な物流施設であればあるほど人の雇用が必要となり、“労働集約産業”の色合いが濃くなってくる。このため、最近の“超メガ級”の開発計画では託児所やコンビニ、カフェテリアなど人が集まる「快適な就業環境」が重視され、関連投資が目立つ。

 ●“無人化”、照明や通路はいらなくなる

 物流施設の選択において「人の雇用のしやすさ」が重視されてくる中で、既存の「近代的・高機能物流施設」でもより快適な就業環境整備に向けたリニューアルが始まっている。一方、省人化や生産性向上のためのロボットや自動化設備等の普及が進み、将来的に物流業が“装置産業”化されてきた時に物流施設に求められるニーズは変わる可能性もある。

 グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP、本社・東京都港区、帖佐義之社長)は、「テナント企業でロボット、自動倉庫、自動搬送機等自働化設備を使用するお客様は増えている」と報告する。「人手不足を補う手段として注目しており、『人の仕事を奪う』ところまではいっていない。どの時点で人に取って代わるかという答えは正直まだ分からない」と話す。
 今後の開発へ影響については、「ピッキングや梱包ロボット、自動ラックなどを導入する場合は、いまの倉庫の中で使え、施設の仕様を変更する必要はない」とした上で、「ただし“無人化”(全自動倉庫)となってくると、照明や通路はいらなくなり、いままでと違った倉庫が出現することになる。電力容量などももっと必要になる可能性がある」という。

 (2017年2月9日号)

 

 

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