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丸全電産ロジ、自動車部品物流拡大へ桐生倉庫竣工

2020.09.15

丸全電産ロジステック(本社・東京都港区、若尾正道社長)は10日、桐生倉庫(群馬県桐生市)の竣工式を開いた。延床面積3724㎡の平屋(事務所棟は2階建て)で、流通加工ルームやクリーンルーム(写真)など多彩な機能を装備。日本電産グループをはじめとした自動車部品などを取り扱う。竣工式で若尾社長は、「得意先への高機能サービス、労働環境改善を実現し、防塵対策や静電対策を強化した新しい高品質なサービスで、お客様のニーズに応えていきたい」と意欲を見せた。

丸全電産ロジステックは2008年から桐生市内に営業所を設立し、北関東地区の中核拠点として総合物流サービスを展開してきた。高速道路網の整備により、同地区における物流ニーズのさらなる増加が見込まれることから、桐生武井西工業団地内に新たな用地を確保し、新倉庫を建設。8月末に完成し、9月から営業を開始した。

桐生市内の相生町にある既存の倉庫の機能を移管するもので、安全面・防塵面・流通加工サービス面を強化。防塵対策では倉庫を高床式とし、倉庫床は耐摩耗対応となっている。横浜港などから輸入される自動車部品の受け入れのため、プラットホームには海上コンテナ車両用のドックレベラーを2基備えている。

新倉庫では、自動車部品などの物流サービスを向上させるため、流通加工機能を充実。輸入された貨物を通い箱に詰め替える作業などを行う、静電防止対策がなされた流通加工ルーム(155㎡)、異物混入を防ぐためのクリーンルーム(402㎡)を設置。倉庫棟に隣接し、通い箱を洗浄するための工場棟も配備している。
なお、新倉庫の立地は北関東自動車道伊勢崎ICから8・5㎞、波志江スマートICから8・9㎞。倉庫の構造は鉄骨造ALC板張で、天井高は7・6m確保。床荷重は1㎡あたり2・5tとなっている。

竣工式で若尾社長は、「当社は2015年2月に『丸全電産ロジステック』として丸全昭和運輸グループの一員となった。国内に営業所を11ヵ所、海外に5拠点を有し、今回、丸全昭和運輸グループになって初めてとなる自前の倉庫を建設した。また、丸全昭和運輸グループにとっては群馬県に初めて倉庫を構えることになった」と述べた。

来賓として、荒木恵司桐生市長は「丸全電産ロジステックは、自動車部品や精密機器の物流、流通加工のノウハウを蓄積し、幅広い提案力で桐生市を代表する物流会社として活躍されている。当地における倉庫の成功を願っている」と挨拶し、顧客企業からも祝辞が寄せられた。

丸全電産ロジステックは、1970年に三協精機製作所(現日本電産サンキョー)運輸部として業務を開始し、翌年に分社独立。その後、2003年に日本電産の子会社となった。15年に同社の株式を丸全昭和運輸が取得し、同社をグループ化し、商号を丸全電産ロジステックと変更した。

なお、丸全電産ロジステックでは現在、伊那事業所(長野県南箕輪村)でも新倉庫を建設中で、来夏の竣工を予定している。
(2020年9月15日号)


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