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“積み込み・取り卸し料”“待機時間料”は運賃と別対価に=国交省

2017.05.02

国土交通省は4月26日、第4回「トラック運送業の適正運賃・料金検討会」(藤井聡座長・京都大学大学院工学研究科教授)を開催し、「標準貨物自動車運送事業約款」と「トラック運送業における書面化推進ガイドライン」の改正案を提示した。トラックドライバーの役務が運送以外に広がっている現状を踏まえ、「運賃」は「運送の対価」であることを明確化し、「積み込み・取り卸し」の対価は「運賃」とは別建てとし、荷待ちに対する対価も「待機時間料」として整理した。今後、改正案を5月中旬に開催する「トラック輸送における取引環境・労働時間改善中央協議会」に報告し、同協議会での承認を経た後、夏頃に改正を実施する予定。これにより「運賃」以外のコストの適切な収受の実現に向けた一歩となるか注目される。

現状の約款の規定では、貨物の「積み込みまたは取り卸し」については運送事業者が行うこととされているが、そのコストについては記載がない。また、「附帯業務」には「品代金の取立て」「荷掛金の立替え」等が挙げられているが、「横持ちおよび縦持ち」「棚入れ」等が例示されていない。

改正案では、運送状の記載事項を「運賃、料金(待機時間料、積込み料、取り卸し料等)、有料道路利用料、立替金その他費用」とし、料金の詳細を記載。発地および着地での荷待ちは「積み込みおよび取り卸し料」とし、発地および着地での荷待ちへの対価を「待機時間料」として整理した。また、「附帯業務」の例示を実態に合わせて整理し、現行約款に「横持ちおよび縦持ち」「棚入れ」を新たに加える。

ガイドライン改正案では、「運賃」を「貨物の運送(場所的移動)に対する対価」と定義し、運送以外の役務に対する対価を「料金」と別定義。運送引受書様式に「附帯業務料」「積み込み料」「取り卸し料」「待機時間料」(~時間あたり~円)を記載する欄を設ける。

また、検討会では、運賃のあり方にかかる4つの方策のメリットと課題を整理。「個々の事業者が原価計算に基づき運賃を設定」については「原価計算を活用しない者に対する強制力のある指導が困難との見方が示された。「国が標準運賃を設定」には荷物、車両、運行形態等が多種多様で、原価も異なり、「モデル運賃」の設定が現実的でないとの意見があった。
「国が下限運賃を設定」「国が下限運賃を設定し、下回る運賃の報告があった場合に変更命令を行うかを審査」に対しては独占禁止法上の問題や荷主との交渉で不利になる可能性が指摘された。

(2017年5月2日号)


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